新幹線で、つながる

山陰縦貫・超高速鉄道整備
推進市町村会議

「山陰新幹線」の早期実現に向けて、
地域が一丸となって取り組んでいます。

お知らせ

山陰新幹線の実現に向けて

山陰地方に新幹線を

山陰新幹線は、「全国新幹線鉄道整備法」に基づく建設を開始すべき新幹線鉄道の路線として、昭和48年に「基本計画」に決定されました。しかし、その後半世紀近くにわたって計画が進展していません。
一方、太平洋側を中心に新幹線整備は進み、人口や産業の流出が進んだ結果、山陰地方を含む日本海側と太平洋側には大きな地域格差が生じています。
北陸から下関に至るいわゆる「環日本海・本州西部地域」は、東アジア地域との交流拠点となる大きな魅力と地域力を持つとともに、太平洋側での大規模災害に対するリダンダンシー確保、また国防や海上安全の観点から見ても、わが国全体にとって大きな役割を果たす極めて重要な地域です。本地域が全国の都市とつながり発展していくため、また地方から日本経済を支えていくためにも、「山陰新幹線」の早期実現に向けて、地域が一丸となって取り組んでいく必要があります。

山陰縦貫・超高速鉄道整備推進市町村会議とは

山陰縦貫・超高速鉄道整備推進市町村会議は、平成25年6月5日に設立され、2府5県にわたる52の自治体で構成されています。山陰地方に新幹線を誘致すべく、国土交通省等関係機関への要望活動や決起大会など、山陰新幹線の早期実現に向けた各種活動を実施しています。

求められる新幹線整備

新幹線の必要性

新幹線ネットワークの整備により、様々な効果が期待されます。

◇雇用創出・地方創生の加速化、他地域との格差解消

新幹線は、整備された地域には絶大な経済効果をもたらしますが、裏を返せば整備されない地域は数兆円規模の経済効果を失っているとも言えます。例えば、現代の政令指定都市はすべて新幹線が通る都市圏に位置していますが、明治時代に人口が上位であった都市でも、新幹線整備が遅れた都市は政令指定都市になれていません(*)。このように、新幹線は国土の有り様を根底から作り替えるような多大な影響力を持つ交通インフラであり、新幹線を整備することによって、交流人口の拡大による雇用創出・地方創生の加速化、他地域との格差解消が期待されます。

(*)参考:『「スーパー新幹線」が日本を救う』藤井聡.文春新書,2016

◇国土軸の形成による国土強靭化

南海トラフ巨大地震や首都直下型地震など、太平洋側での大規模災害が今後確実に起こるとされており、その発生確率は今後30年間で70%ともいわれています。年々東京一極集中が進む中、日本の総人口の約5割が三大都市圏に集中している状況であり、太平洋側での大規模災害時には甚大な被害が予想されています。新幹線が整備された場合には、地方創生の加速化が促され、東京一極集中の緩和と地方への分散化が期待されます。また、昨今の新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、東京一極集中の見直しの必要性はより一層高まっていると言えます。
感染症を含めた大規模災害に対するリスク分散、またリダンダンシー機能の確保のためにも、新幹線ネットワークの整備は必要不可欠です。

新幹線整備の条件

新幹線整備に着工するにあたっては、国の定める5つの条件を満たす必要があります。

1)安定的な財源見通しの確保
2)収支採算性
3)投資効果
4)営業主体であるJRの同意
5)並行在来線の経営分離についての沿線自治体の同意

着工5条件と呼ばれるこれらは、地方の財政負担が大きいため、既に他地域との格差が生じている後発の地方自治体にとって、簡単に受け入れることができる条件とは言えません。
市町村会議では、新幹線の整備は国土の総合的な発展に寄与するものとして、国家的プロジェクトとして進めていくべきであると考えているため、国主導による整備方式の検討を求めています。

山陰新幹線の整備効果

山陰新幹線の整備により、雇用創出・地方創生の加速化、他地域との格差解消につながることが期待されます。また山陰新幹線と北陸新幹線がつながることにより「日本海側国土軸」が形成され、太平洋側に大規模災害などが発生した場合のリダンダンシー機能が確保されるなど、山陰地方のみならず日本全体の発展にもつながります。

また、市町村会議では、大学への委託等により、山陰新幹線の整備によって得られる効果についての調査研究を行っており、山陰新幹線を整備すれば、整備しない場合と比較した場合、様々な効果が得られるとの調査結果が出ています(*)。

(*)R1.10.6藤井教授講演資料「山陰新幹線の意義と実現プロセス」より
※以下に掲載する整備効果の前提条件は以下のとおり
・新大阪~米子まで全線フル規格複線で整備された場合
・現在着工している整備新幹線とリニア中央新幹線はすべて開通済みと仮定
・山陰新幹線を整備しなかった場合をゼロとして、供用10年目時点における値で比較

整備効果

①累積GDP(国内総生産)の拡大

山陰新幹線を整備した場合、総建設費用1.60兆円に対して2.96兆円の累積GDP増加が見込まれており、供用開始から10年で投資額と同程度のストック効果を得られるとの試算が出ています。

②沿線府県のGRP(域内総生産)累積額の変化

山陰新幹線を整備した場合、整備しない場合と比較して、沿線府県ではGRPが増加するという試算が出ています。特に山陰両県では1兆円を超える経済効果が見込まれています。

③沿線府県の人口の変化

山陰新幹線を整備した場合、整備しない場合と比較して、沿線府県の人口が増加するという試算が出ています。特に山陰両県では数万人の人口増加が見込まれています。

④時間短縮効果

山陰新幹線の整備により、現在の約半分程度の所要時間で大都市圏への移動が可能になります。山陰地方の各市町村と大都市圏が結ばれることで、交流人口などの大幅な増加が期待されます。

研究結果・講演資料

これまでの研究結果・講演資料は以下からご覧いただけます。

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